茶正月🎍~炉開き
- 高橋宗真
- 2020年11月28日
- 読了時間: 1分
更新日:2020年11月30日
いよいよ炉開き。11月はお茶の正月と言われます。
茶室を風炉から炉に変えて秋から春の季節を迎えます。
今年は3月半ばで炉を閉じて8か月ぶりの開炉。長い梅雨や猛暑が続き、いつもと違う年でした。今、大きな炉釜で湯の沸く音を聴くことができるのを嬉しく思います。
お道具の紹介
掛軸:「雲門曰く 関」(佐々木宋舟 書)
私が平成元年に家の茶室を開いた時に社中の方が書いてくれたものです。
花入:赤絵方壺(島岡達三)民芸の温かみある作陶。師は浜田庄司。
水指:葡萄棚 (京都西村徳泉)
茶入:唐津肩衝(陶痴 作)仕覆は十彩間道。
棗 :雲錦中棗(出雲小島漆壺斎)不昧公ゆかりの松江の作家で現在は7代。(写真下)
茶杓:前大徳明道作 銘「千歳」古竹。櫂先が山型で角度があります。
茶碗:織部(長谷川青峯) 蔦(京都平安窯紫雲)蔦絵が秋の彩り。
掛軸の「関」は一般には関所のことで禅では修行者に授ける公案。解説から引用すると「報恩感謝し求道の心を新たにして拝見する」ものとあります。お茶の正月、炉開きにふさわしい禅語です。この軸は30年以上経ちますが幸い綺麗に保存でき、掛ける時はいつも当時のことを思い出します。
濃茶は一緒にお茶を続けてきた社中の方(80代)で円熟のお点前です。
長年、交流を大切にしている方々と開炉を祝う「関」の軸。
共にお茶を続けてこられたことはとても幸せです。
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